2021年12月、大手ビールメーカー4社に実施したビールの原材料に関する公開質問に対して、3社より回答をいただきました。
2021年度ビールの原材料に関するビールメーカー大手4社への公開質問回答結果
ビール原材料のコーンとスターチには、調査を始めた2014年度以来、一貫して遺伝子組み換えでないトウモロコシが使用されています。一方、発泡酒及び新ジャンル等の飲料に使用される糖類の原料には、現在はGM不分別のトウモロコシが使用されています。ゲノム編集作物由来原材料の使用については、現時点で予定はない、または未定ということです。
日本では栽培されていませんが、1996年に始まったGM作物の商業栽培は一部の国で急速に拡大しました。GM不分別の輸入原料が、表示義務のない加工食品の原材料等に広まる中、ビールメーカーでは2012年までビール以外の発泡酒等に使用される糖類も含めて、全て遺伝子組み換えでない原料を使用していました。しかし、2015年度の公開質問で、4社(1社は2013年より)の糖類がGM不分別原料由来のものに切り替えられていたことがわかりました。
2021年12月7日
公開質問 ビール及び発泡酒、新ジャンル(第3のビール)の原材料について
2014年より実施しております公開質問は8年目となりました。この取り組みは幅広い層から注目されビールの原材料に関心を持たれている消費者が多いことがわかりました。貴社のこれまでのご協力に感謝いたします。
今年度も貴社が製造販売されているビール及び発泡酒、新ジャンルの原材料につきまして、非遺伝子組み換えトウモロコシ由来の原材料がどの程度使用されているか、また、今後の方向性についても公開で質問させていただきます。
我が国では穀物トウモロコシのほぼ全量をアメリカ等からの輸入に頼っている現状です。遺伝子組み換え作物及び由来食品・添加物が今後も増え続けることが予想され、ビール、発泡酒等の原料への影響を懸念しています。糖類については2015年から遺伝子組み換えトウモロコシ由来の原料に切り替えたとの回答があり、非常に残念に思っております。
今年、国内でゲノム編集技術応用食品の流通が始まりました。ゲノム編集トウモロコシの輸入が間近との情報もあります。消費者としてはビール等の原材料に使用される可能性について、非常に気になるところです。
【各社への質問】
質問1貴社製品原材料のコーンとスターチ、糖類を使用している場合について、非遺伝子組み換え(NONGM)か不分別か、またその理由をお教えください。
質問2非遺伝子組み換えの原料を使用している製品に関して、今後不分別のものに切り替える予定はありますか。予定がある場合、その理由と時期をお教えください。
質問3既に不分別の場合、切り替えた理由とその時期をお教えください。
質問4今後のゲノム編集トウモロコシを原料とするコーン・スターチ及び糖類使用についてお教えください。
以上