2016年、2017年に続き、2020年2月、粉ミルクメーカー6社へ公開質問を行いました。内容は粉ミルク及び液体ミルクの遺伝子組み換え作物由来原材料の使用の有無について、また、2019年10月に市場流通が解禁となったゲノム編集作物食品について、その一部に表示等が義務付けられてないことから、消費者の不安も高まっているため、今後の使用について聞きました。2019年春より店頭に並ぶようになった液体ミルクについては雪印ビーンスターク株式会社と株式会社明治の2社のみです。
2016年、2017年の調査では、安定供給を維持するため、多少の差はあれ、すべての製品に遺伝子組み換え原材料が使用されていることがわかりました。遺伝子組み換え原材料が使用されていない製品を選びたい消費者にとっては残念な結果でした。今回も、全社から非遺伝子組み換え原材料の調達が難しいとの回答がありましたが、大豆油、大豆たんぱく、カノーラ油、デキストリン、ビタミンCについては非遺伝子組み換え作物由来のものを使い続けているメーカーがありました。
消費者としては、できれば全原材料が非遺伝子組み換えに切り替わることを望みますが、一部であれば、非遺伝子組み換え原材料に切り替えられる可能性があるのではないかと少しの希望を持ちました。ゲノム編集作物由来の原材料の使用については、全メーカーが現時点では「使用する予定がない」と回答しています。この回答が今後も続くことを望み、注視していく必要があると考えました。
消費者には食品の中身を知り選ぶという権利があります。メーカーには原材料に関する情報の開示に関して積極的に取り組まれることを望みます。
粉ミルクは赤ちゃんが生まれてすぐに口にする食べものです。さまざまな事情から、離乳食が食べられるようになるまで、人工栄養のみで育つ赤ちゃんも少なくありません。遺伝子組み換え作物食品、これまで食経験のないゲノム編集作物由来の食品について、できるかぎり避けてあげたいと考えます。
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※調査結果のデータを使用される場合は、たねと食とひと@フォーラム事務局までご連絡ください。
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