オバマ大統領が「DARK法案」(GMO「非表示」法)に署名した。何百万人ものアメリカ人を闇に置き去りにして
2016年7月29日
新しい法律は低収入の人たち、年配の人たち、マイノリティに対する差別だ
ワシントン――今日、オバマ大統領は100万人以上のアメリカ人を差別する遺伝子組み換え作物(GMO)表示法に署名した。この法案は最近議会を通過したもので、企業や生産者が、パッケージのラベルへ明記する代わりに、QRコードやフリーダイヤル、その他のアクセスの難しい技術を用いて、GMOを含む食品の表示をすることを認めている。
この法律はまた、州の主権を覆す危険な先例を作るものでもあるというのも。ヴァーモント州で最近施行(7/1)されたGMO表示法をはじめとする多くの州の表示法が、これによって無効にされてしまうからである。
消費者、食の安全、農業、環境、宗教に関する諸団体、またいくつかの食品会社は、この法律が議会にかけられる際に何十万人ものアメリカ人を代弁して非難していた。
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、「バイオ・エンジニアリング」についてのこの法律の狭くあいまいな定義は「遺伝子操作された食品の多くがこの法律の対象から外れてしまうようだ」、この法律の下ではどんなGMO食品も表示されるべきとみなされるのは「難しくなるだろう」と述べている。
市民運動家のジェス・ジャクソン師は、この法律が「重大な差別問題」を引き起こし、「法の平等な保護に関する解決できない事態」を残すと述べている。
以下は食品安全センター事務局長のアンドリュー・キンブレルからの声明である。
「大統領がどのような遺産を残したいのか、私は知らない。だが自分の家族に食べさせる食品に何が入っているのか知る権利を、1/3のアメリカ人から奪うことは、誇れることではない。この法律はいんちきであり恥であり、低収入の人たち、地方の人たち、マイノリティ、年配の人たちを差別するよう、隠れて大急ぎで行われたものだ。この法律はまた、いくつかの州の民主的決定に対する大規模な襲撃であり、消費者にとって不透明性を増すよう特に意図した数年にわたる明確でない官僚的プロセスでもって、いくつかの州の法律を抹消してしまうものだ」。
2016年7月29日Center for Food Safetyより転載
(翻訳 高澤裕考)