昨年より、大手ビール会社4社に対して、ビール、発泡酒、第3のビール、ソフトドリンクの原材料として使われているコーン・スターチや糖類が遺伝子組み換えのものかどうかの公開質問を行っています。回答結果をまとめると以下の通りです。
2015年10月2日大手4社への公開質問状 https://nongmseed.jp/?p=841
会社名 | コーン・スターチ | 糖類 | ||||
2014年 | 2015年 | コメント | 2014年 | 2015年 | コメント | |
キリン | 非遺伝子組み換え | 非遺伝子組み換え | 変更の予定はない | 非遺伝子組み換え | 不分別 | 調達環境が厳しく、安定調達のため切り替えた |
アサヒ | 非遺伝子組み換え | 非遺伝子組み換え | 非遺伝子組み換え | 不分別 | 安定調達のため2015年3月より使用 | |
サッポロ | 非遺伝子組み換え | 非遺伝子組み換え | 変更の予定はない | 不分別 | 不分別 | 国が安全を確認している。表示が必要なものを使った場合は表示する |
サントリー | ― | ― | コーン・スターチを使用せず | 非遺伝子組み換え | 一部不分別 | 長期的に安定して原料を確保するため、2015年2月より使用 |
今のところ、コーン・スターチについては、遺伝子組み換えでないものが使われていますが、糖類については、昨年に比べ、「不分別」つまり「遺伝子組み換え農産物とそうでない農産物を分別せずに使っている」ものを4社とも使用しているという結果でした。
理由は、非遺伝子組み換えのものを調達するのが難しく、安定供給のため、となっています。
酒税法では遺伝子組み換え食品表示の義務はありませんが、
ビールや発泡酒に使われる糖類に遺伝子組み換えの可能性が増えたことは残念です。
以上
(2016年2月22日修正)