たねと食とひと@フォーラムでは、2014年度より毎年、大手ビール会社に対してビール・発泡酒・第3のビール・ソフトドリンクの原料として使われているコーンスターチや糖類について、非遺伝子組み換えか否かを公開で質問しています。今年度も7月にビールメーカー4社に公開質問を実施しました。
調査を始めた2014年当時、ビールや発泡酒等の原材料であるコーンスターチ及び糖類は非遺伝子組み換え(NON-GM)トウモロコシから作られたものを使用していました。これは食品用に輸入したNON-GMトウモロコシ110万トンの約半量にあたり、食品全体のNON-GM原材料の調達に大きな影響を及ぼしていました。そのため、当会ではビールメーカーにNON-GM原材料を使い続けてもらいたいとの思いから、公開質問という形で広く一般にも知らせることにしました。
しかし、2015年の調査で、2015年初めよりメーカー4社が糖類を遺伝子組み換え不分別(GM)由来の原材料に切り替えていたことが分かりました。以後、2018年の調査まで、ビールのコーンスターチはNON-GM原材料を継続して使用、発泡酒及び新ジャンル(第三のビール)、ノンアルコールビールテイスト飲料に使用されている糖類は不分別のトウモロコシを使用していることが分かりました。ただし、今年4月の酒税法改正により登場した*新定義ビールに使用されている糖類はNON-GM原材料を使用していました。
*酒税法が改正されビールの定義が変更されたため、ビールの麦芽比率が67%から50%に引き下げられ、ビールの製造に使用できる副原料の幅が広がり、従来発泡酒に分類されていた果実や香辛料、ハーブを用いて醸造したものも、4月以降はビールとして認められるようになりました。
2018年度公開質問
質問① 貴社製品原材料のコーンとスターチ、糖類を使用している場合について、非遺伝子組み換え(NONGMO)か不分別か、またその理由をお答えください。
質問② 非遺伝子組み換えの原料を使用している製品に関して、今後不分別のものに切り替える予定はありますか。予定がある場合、その理由と時期をお答えください。
質問③ 既に不分別の場合、切り替えた理由とその時期をお答えください。
質問④ 「遺伝子組み換えでない発泡酒を飲みたい」との声が出ていますが、どのような条件が揃えば非遺伝子組み換え原料に戻すことができますか。
*質問①については、メーカーごと、個別商品の原材料について質問しました。