2022年から2023年にかけて「たねと食とひと」を総タイトルに連続講座及び10周年記念シンポジウムを開催しています。昨年度は「たねと食とひと~ここからはじまる たねのおはなし~」を開催し、日本の食と農にかかわる「たね」の現状をふりかえりました。今年度は在来作物の多様性の維持と食文化のかかわり、地域の文化の中で「たね」をつなぐことの大切さを確認し、今後の展望を描きます。
多くの方々のおかげで、当会は今年で10周年を迎えることができました。これを機に、来し方を振り返り行く末を見据える記念イベントを開催します。来年1月28日(日)午後、2022~2023年度にかけての全6回連続講座の締めくくりも兼ねた、久々の対面開催シンポジウムです。
2023年度連続講座及びシンポジウム「たねと食とひと~つづくたねとたべもののおはなし~」
◆第六回 10周年記念シンポジウム「たねと食とひと」
田村典江さん、岡本よりたかさんとともに、農林漁業の担い手不足に気候変動や戦争の影響が暗い影を投げかける中、農の営みと食について、私たち一人一人に何ができるか議論します。
人と人とのつながりにコミュニティの形を与えたり、コモンズを介して助け合い、しかもメンバーの枠を超えて生物や環境とのかかわりの中で暮らしを営む。こんな未来に向けた具体的なヒントを探します。
日時:2024年1月28日(日)13:00~16:30 会場及びオンライン開催
会場:明治大学グローバルフロント・ホール(東京都千代田区神田駿河台2-1)
第1部
報告 10年の活動を振り返って/2023年度市民による「遺伝子組み換えでない」表示市場調査報告
たねと食とひと@フォーラム
第2部
講演「食と農の未来を探して-複雑さに耐えつつ、実質を築く」
事業構想大学院大学(大阪校)専任講師・農学博士 田村典江さん
講演「採種権利を守るための自給的暮らし方」
無肥料栽培家・環境活動家 岡本よりたかさん(たねと食とひと@フォーラム運営委員)
パネルディスカッション 田村典江さん 岡本よりたかさん 石津大輔(たねと食とひと@フォーラム代表)
進行 たねと食とひと@フォーラム運営委員 髙澤裕考
講師プロフィール
田村典江さん
兵庫県西宮市出身、京都府京都市在住。持続可能な農山漁村の未来について考える研究者。主な関心は、持続可能な食農システム、小規模な農林漁業、コモンズなど。編著書に「みんなでつくる「いただきます」」(昭和堂)、「人新世の脱<健康>」(昭和堂)。
岡本よりたかさん
TVディレクター及びITエンジニアを経て、40歳半ばで無肥料栽培家に転身。現在は、無肥料栽培の伝承者である耕師〜たがやしし〜を育成し、全国でセミナーを開催しつつ、岐阜県郡上市の山奥の築200年の古民家に移住し、農業スクール及びシードバンク「たねのがっこう」を運営。著書「象牙の塔を越えて」①②(オカモトデザイン)、「続・無肥料栽培を実現する本」(マガジンランド)、「種は誰のものか」、「無肥料栽培を実現する本」、「野菜は小さい方を選びなさい」、「不自然な食べものはいらない」内海聡、野口勲との共著
※第四回、第五回講座については、録画及び講師資料をお送りします。
◆第四回 「在来作物を守るとはどういうことか」
旅するたねとひとの関わり、そこで生まれた食文化など、過去、現在、未来を紡ぐ物語を通して、食と農の在り方を見つめ直していきます。
日時:7月29日(土)14:00~16:30オンライン開催〔終了〕
終了後に申込みいただいた方には録画を配信します。
講演:「在来作物の魅力と継承への課題」 山形大学農学部教授 江頭宏昌さん
講演:「大正・昭和期のカタログにみる固定種在来種だけの世界」 鶴頸種苗流通プロモーション代表 小林宙さん
講師プロフィール
江頭宏昌さん
1964年福岡県北九州市生まれ。1990年京都大学大学院農学研究科修了。同年に山形大学農学部助手。2001年より助教授、2015年より現職。博士(農学)。専門は植物遺伝資源学。「野菜の在来品種は生きた文化財であり、その保存が急務である」という故・青葉高博士の考えに共鳴し、山形県内外の在来作物の研究や保存活動などに積極的に取組んでいる。山形在来作物研究会元会長。 <主な著書など>「どこかの畑の片すみで」(共著、山形大学出版会、2007)「おしゃべりな畑」(共著、山形大学出版会、2010)「焼畑の環境学」(共著、思文閣、2011)「火と食」(共著、ドメス出版、2012)「人間と作物」(編著、ドメス出版、2016)「やめる選択・復活する選択」(社会学研究102:35-63、2018)「世界の食文化百科事典」(共著、丸善出版、2021)「食の現代社会論」(共著、農文協、2022)
小林宙さん
東京都大田区生まれ、大田区育ち。20歳。2018年2月、伝統野菜のすばらしい品種たちをタネを流通させることで残そうと、日本全国の伝統野菜種子を販売する「鶴頸種苗流通プロモーション」を設立。2019年9月、それまでの活動をまとめた書籍『タネの未来』を家の光協会より刊行。現在、タネ屋を営みながら大学で哲学を勉強中。最近は種子の収集のみならず、種苗に関する歴史資料の収集にも凝っている。
◆第五回 「『いただきます』と食文化の未来」
急速に進む食文化の変化を受けて、食文化を守るとはどういうことなのか、ほんとうに残さなければならないものは何か、残せるものは何かをじっくり考えます。
日時:11月19日(日)14:00~16:30 オンライン開催〔終了〕
終了後に申込みいただいた方には録画を配信します。
講演:「私たちは何を守るべきなのか?-ワサビが教えてくれる「いただきます」の本質とその要義に迫る」
岐阜大学応用生物科学部准教授 山根京子さん
講演:「東北で10年・三陸で10年・食べる通信で10年」
東北食べる通信三代目編集長 阿部正幸さん
座談会:コーディネーター たねと食とひと@フォーラム代表 石津大輔
登壇者プロフィール
山根京子さん
1972年京都府京都市生まれ。2003年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。2005年大阪府立大学生命環境科学科助教、2010年岐阜大学応用生物科学部助教、2017年より現職。専門は植物遺伝資源学。2005年にワサビ研究を開始し現在まで全国300か所以上の現地調査を実施。栽培植物としてのワサビの起源や進化の解明を目指し、2023年ワサビゲノムを解読。全国わさび品評会審査員。〈主な著書〉わさびの日本史/文一総合出版、タネとヒト 生物文化多様性の視点から/農山漁村文化協会(西川芳昭編著)
1982年、北海道札幌市生まれ。2012年、東日本大震災の復興ボランティア参加をきっかけに岩手県に移住。教育系NPOを経て、2013年の「東北食べる通信」立ち上げに参画。生産者コーディネート、発送、システム開発などの裏方仕事を一手に担う。2019年に独立し、大船渡市に移住。三陸を拠点に各地の生産者支援やNPO運営に携わる。2022年1月号より「東北食べる通信」第三代編集長に就任。
1981年滋賀県高島市生まれ、針江のんきぃふぁーむ代表。大阪の服飾専門学校在学中に古着店を開業、卒業後専業で営む。24才の頃、祖父の死をきっかけに「大人の思春期」を迎え、段階的にUターン就農。現在の有機栽培を中心とした経営に転換、有機加工品製造を開始。生協、百貨店、飲食店、個人などへ販売。2020年一棟貸しの施設「宿り森」開業。有機JAS認証検査員、成安造形大学招聘教授、たねと食と人@フォーラム代表
【申込み】 info@nongmseed.jp まで。
必ず、件名に「2023年度連続講座及びシンポジウム参加希望」と明記ください。
メール本
参加費をご入金済みの方は参加費入金済みと記載ください。
ご入金だけでは受付は完了しません。必ず、お申し込みください。
【会場参加について】 会場の都合上、先着150名とします。会場参加される方は必ず「会場参加希望」と記載ください。
【参加費】 参加費に含まれるもの、全3回分のライブ視聴、講師資料、終了後に録画配信(限定公開)
一般 3,000円
学生 無料
当会個人会員、当会団体・法人会員(1名のみ) 無料 ※申込み時に入会された場合も無料です。
ご入金確認後、開催日の前日までにライブ視聴のた
当日見逃した方や講座終了後に申し込まれ
【受 付】 当日ライブ視聴を希望される場合は必ず開催日の前日17:00までにお申込みください。
開催日の前日17:00以降のお申込みについては録画配信となります。
【振込先】 振込名は申込者名でお願いします。
・ゆうちょ銀行以外からの送金
支店名〇〇八( ゼロゼロハチ) 普通 口座番号 4832958 タネトショクトヒトアットフォーラム
・ゆうちょ銀行からの送金 記号・番号 10020- 48329581
協賛(敬称略):パルシステム生活協同組合連合会/生活クラブ生活協同組合・都市生活/生活協同組合パルシステム神奈川/生活クラブ事業連合生活協同組合連合会/生活クラブ生活協同組合・奈良/生活協同組合パルシステム千葉/生活クラブ生活協同組合・埼玉/
賛同(敬称略):23区南生活クラブ生活協同組合/生活クラブ生活協同組合・長野/農民運動全国連合会/生活協同組合パルシステム東京/
主催:たねと食とひと@フォーラム
以上