2024年1月8日付でマヨネーズメーカー10社(味の素(株)、キューピー(株)、ケンコーマヨネーズ(株)、(株)創健社、(株)ななくさの郷、(株)ニップン、日本農産工業(株)、丸和油脂(株)、ムソー(株)、(株)みやぎ農園)に、マヨネーズの原材料の植物油、醸造酢、卵(鶏のエサ)等に関する公開質問状を実施し、全社から回答がありました。
遺伝子組み換え作物(以下GM)由来原材料の使用の有無、2021年に市場流通が始まったゲノム編集作物由来の食品の使用、また、原料・製品のトレーサビリティについて聞きました。
植物油については7社がGM不分別原材料、非GMの菜種油使用は3社、このうち、1社は商品によってGM不分別、非GMを使い分けていました。、他1社は原料のナタネは意図せざる混入率の定めがなく「分別生産管理済み」の文言は使用できないが「最善を尽くして分別管理を行っています」とのことでした。
鶏のエサを対象とする卵に関しては1社を除いてすべて、GM不分別でした。
醸造酢は6社がGM不分別の原料でした。1社はサトウキビ由来のアルコールから醸造した酢を使用していてGMについては対象外でした。
糖類の水あめはすべてGM不分別でした。
2022年3月に承認されたGMカラシナは主に油糧用の品種で、今回調査したマヨネーズに使用されているマスタードやからし粉は食品用品種のカラシナ由来のため非GMでしたが、業界団体としては表示不要との見解です。
GM不分別使用を非GMへの切り替えの予定については1社だけ「切り替える可能性はある」との回答がありました。他は「原料の安定調達」等のため予定なしでした。
ゲノム編集作物由来の原材料の使用については現時点では全社が使用予定はないとしています。トレーサビリティについても、全社が原料の入荷記録及び製品の出荷記録は保存しているとの回答でした。
以上
マヨネーズとは
日本農林規格(JAS)における「ドレッシングの日本農林規格」、および「ドレッシング及びドレッシングタイプ調味料品質表示基準」の定義では、半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、食用植物油脂、食酢若しくはかんきつ類の果汁、卵黄、卵白、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、調味料(アミノ酸等)及び香辛料抽出物以外の原材料を使用していないものであつて、原材料に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上のものをいう。