2017年2月24日付で国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構は遺伝子組み換えイネの第一種使用規定の承認申請2件を環境省に提出しました。これに対して、たねと食とひと@フォーラムは、これらゲノム編集技術を使った遺伝子組み換えイネの隔離圃場試験栽培に反対する意見を3月29日環境省に提出しました。
【意見内容】
平成29年2月24日付で遺伝子組み換えイネの第一種使用規定の承認申請2件が国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構より提出されていますが、コメは日本人の主食で、長い歴史の中で農家が各地域で作り続けてきたものです。そのコメの遺伝子組み換えについては、食料主権、食の安全性および自然・環境・農業・人への健康等へ及ぼす影響等あらゆる点において反対します。
特にゲノム編集技術については規制の枠組みが整っていません。その状態で試験栽培することは時期尚早です。
隔離試験栽培圃場のある茨城県は国内でも有数の稲作地帯です。遺伝子組み換えイネと従来の栽培イネとの交雑の可能性は否めず、生物多様性に及ぼす影響も計り知れません。今回申請されている遺伝子組み換えイネの第一種使用等に関する承認について反対します。
消費者は遺伝子組み換えされたコメを食べたくありません。
【理由】
・野生種のみを規制の対象にしているカルタヘナ法では農作物は守られていません。
・北海道立農業試験場のデータでは、花粉の飛散による交雑距離としては、600 mまで交雑が認められた例があります。
・種子の寿命に関しては長期間の保存が可能です。
・刈り取り後に「ひこばえ」と呼ばれる新しい分けつが節から発生し生長します。
・近縁野生種では栽培イネと交雑が可能です。
・水稲の中には周囲の野生植物の生育抑制を示すものが存在する可能性があります。
以上