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ここ連日(13日・14日)、日本農業新聞はTPP日米協議の豚肉や牛肉の関税についての協議内容を交渉関係者から得て、1面トップで報じている。

⇒日本農業新聞2014年5月13日『TPP日米協議で豚肉 差額関税見直し検討 「従量税」一本化が浮上』
http://image.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=27647

⇒日本農業新聞2014年5月14日『TPP対米牛肉協議 関税大幅下げ検討 決議違反は必至』
http://image.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=27685

この中で、この協議の方式が「4月の日米首脳会談や閣僚協議で両国は、双方の重要品目について①関税率の引き下げ幅②引き下げ期間③SG④関税割り当て(低関税輸入枠)―といった要素を組み合わせて着地点を見いだすことで一致。各要素は連動しており、ある品目の関税率を現行に近い水準で維持しようとすると、代償としてSGが発動しにくくなったり、低関税輸入枠の拡大・新設を求められたりもする」ものとしている。

これは甘利担当相が言及するところによる「方程式」の説明であり、内閣府の渋谷審議官も2日に、日本農業新聞の説明が「日米の協議の実態にかなり近い内容」と説明している。また、米国貿易専門誌「インサイドUSトレード」が「パラメーター」として説明している。

ただ、「実態にかなり近い内容」だとしても、実態そのものではないと思われる。というのは、「インサイドUSトレード」の記事では関税率の引き下げ以外に「関税撤廃」も含まれているからである。しかも「4月の日米首脳会談や閣僚会議」で最終的に一致したとしても、2月のTPPシンガポール閣僚級会合で協議の仕方について合意しているのだから、その時点でこの「方程式・パラメータ」は検討していたのではないかと思われる。

というのは、おそらく日本政府は2月のシンガポール会合までは、どうにかギリギリ衆参農水委決議を守る姿勢であったのを、この会合後、交渉姿勢を転換したと考えられるからである。

同時に、西川公也・自民党TPP対策委員長を介して日豪EPA交渉を加速させた。これはおそらく西川氏を「汚れ役」として登場させての「肉を斬らせて骨を断つ」演出だったのではないか。日本政府は、シンガポール閣僚級会合以降、【オーストラリアにも米国にも】同じような関税に関する提案をしていたのではないだろうか。

オーストラリアはTPP交渉が膠着するのを見込んいて、万が一TPPが早期に成立しても日豪EPAでの最恵国待遇によって再協議が可能になるので日豪EPA締結した方が、有利と判断して日本提案に乗って大筋合意したにすぎないと思われる。

一方米国はあくまで日本の農産物関税撤廃を求める国内の農業団体の強い意向を考慮せざるを得ず、オーストラリアのように日本提案に即乗りできなかった。

これは、あくまで仮説に過ぎないが、日豪EPA交渉とTPP日米協議の質は同じであることから以上のように考えられるのである。もしこの仮説通りであるのなら、いずれ日本政府は墓穴を掘ることになる。いや、それが当初からの予定だったのかもしれないが。

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